Lotus WordPro 活用メモ
WordProの特徴
まず、WordProは、Wordと同じように、英文ワープロソフトの日本語版です。少なくとも一太郎やワープロ専用機とは違った操作感覚が必要です。一太郎は、和文タイプのように白い紙に活字で文字を置いていく感覚がありますが、WordProやWordは、見出しの種類を設定して、体系的に文書を作っていくのに適しています。
Wordはその進化の過程で、一太郎ユーザーを取り入れるために、一太郎化してきました。逆に取られたユーザーを取り返すために一太郎もWord化してきました。その隙間を縫って、WordProは独自の使いやすさを求めてきたといってもいいでしょう。
Windows3.1時代はLotus AmiPro(アミプロ)というかわいい名前でした。Windows95が登場した年にLotus WordPro96として発売が開始されました(1995/11/17)。実際にはアミプロの32ビット化ではなく、新たに設計し直したもののようです(最初のWordPro96は16ビット)。
個人ユーザーは、一太郎7の失敗などでMicrosoft Wordへ流れていきましたが、雑誌でもWordProへの注目はありませんでした。それでもLotusNotesを導入している企業でのシェアはあり、Word、一太郎に次ぐシェア3位の座にはありました。
機能的には初期バージョンで十分な機能を備えていたので、その後のバージョンアップも「新機能」という面では話題に欠けていたのかもしれません。それでも最初のバージョンにあった不安定さはWordPro2001ではほぼ解消されています。安定性の向上は雑誌等では語られることはありませんので、今では安価なオフィスソフトを構成する一つソフトとなってしまいました。
しかし、WordProは今でも魅力的なワープロソフトです。体系的に文書を作るなら、3つのワープロソフトの中ではもっとも速く作成することができます。もともと軽快なソフトだったので、今のハードウェアでは超軽快なソフトです。
また、文系ワープロの一太郎に対して、WordProは理系のワープロと称されます。これは日本語入力のことではなく、操作体系についてのことだと思います。たぶん文系の人やお役所仕事をする人は、一太郎が使いやすいと思います。
一太郎の代わりはできませんが、Wordよりはよっぽど使いやすいと思います。…というより、Wordを使いやすいと思って使っている人は少数派ですね。
Lotus SuperOffice
Lotus SuperOfficeがダウンロード版で2,970円で購入できるようです。
http://www.sourcenext.com/products/lotus_o/
商品の説明は抽象的で、購入意欲をかき立てないものです。
テンプレートがたくさんあっても、使いませんからね。
インフォボックス
使いやすさの決め手はインフォボックス。
書式等の設定画面なのですが、OKボタンというものがなく、その場で変更が有効になります。
そのため、試行錯誤していく時間も短縮できます。
画面下のステイタスバーも、情報表示ではなくツールバーを兼ねているという優れもの。
- インフォボックスは状況によって自動的に切り替わります。
改行後のスタイルを自動化する
- 「次の段落に割り当てるスタイル」を定義すると改行後のスタイルを自動化することができます。もちろん箇条書き等では次も箇条書きのスタイルにしたいので、その場合は次も同じスタイルにします。
スタイルを定義
スタイルは書式などを一括して定義する機能。
スタイルの設定によっては、次のようなことができます。新規文書を開く。開くとタイトルを入れる状態になり、打ったあと改行すると自動的に見出しのスタイルになっている。さらに改行をすると、インデントされた文章を打つことができる状態になっている。ある程度文章を打って、見出しにしたければ、ステイタスバーなどから見出しを設定。他のワープロソフトのように見出しのフォントをかえ忘れたり、サイズが見出しによって違ったりなどのミスはありえません。状況によって、新しいスタイルを作ることもできます。
- 「スタイルの再定義」を実行すると現在の書式が有効になります。
スマートマスター
スタイルの定義などをテンプレートにする機能。
Wordでいうとテンプレートといわれるものです。WordProは独自の用語が多いので、戸惑ってしまうのですが、このスマートマスターをマスターすることがWordProの便利さを享受できるかの分かれ目です。
うまく設定するとフォントやサイズ、中央寄せ、インデントなどのコマンドを実行しないで、文書を作ってしまうことができます。
通常使うデフォルトのスマートマスターを設定しておくと大変便利。
表に関する機能
●2つの表を並べて作成
●表の右側に通常のテキストを流しこむ
●表の中に表を入れる
この3つは、MicrosoftWord2000の新機能でした。しかし、これらはワードプロの最初のバージョンではすでに可能でした。
また、この表で、計算もこなしてしまうのもすごいところ。
「すべて選択」をショートカットキーに割り当てる
Ctrl+Aを実行すると「クイック検索」が出てきます。
それを「すべて選択」の機能に割り当てます。
- ロータススクリプトファイルを作成します。
SelectAll.lssという名前のファイルにします。Sub Main .SelectDoc End Sub
上記ファイルのダウンロード →SelectAll.lss
- 上記ファイルをlotus\wordpro\scriptsフォルダにコピーします。
- レジストリに書き込むためのファイルを作成します。
ファイル名はWordProAccelTab.REGとしました。REGEDIT4 [HKEY_CURRENT_USER\Software\Lotus\WordPro?98.0\lwpuser.ini\AccelTab] "CTRL+A"="C:\\lotus\\wordpro\\scripts\\SelectAll.lss"
上記ファイルのダウンロード →WordProAccelTab.REG
- WordProAccelTab.REGをダブルクリックするとレジストリに書き込まれます。
- ワードプロを起動するとコンパイルされSelectAll.lsoができます。
ルーラーのフォントが汚いのを修正する
WindowsNT/2000/XPだとルーラーの数字がにじんだ感じになります。
Windows95/98/Meでは問題がありません。
- Windows95/98/MeからSmall Fontsを取り出す
Windows\Fontsにあると思います。 - WindowsNT/2000/XPにコピーする
Winnt/Windows\Fontsにあると思います。
ヘルプに聞いてみよう!!
- ヘルプの「エキスパート」を実行。
- 「結婚するには」と質問してみる。
- すばらしい答えが返ってくる(?)。
- 「デートをするには」には謎の答えが含まれています。
- そのほかにも「人生の意味を理解するには」や「自殺するには」にも答えてくれます。
バグ回避?
表機能のバグ
- セルの「文字入力方法」を縦にして、センタリングすると文字列が見えなくなる。
→行高の「データに合わせる」を解除し、「高さ」を自分で指定する。